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「第40回 環境安全講演会」を開催
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「牡蠣とトランク」

今日、私は1冊の本をみなさんにぜひ読んでほしいと思い、もってきました。「牡蠣とトランク」という、なにか不思議なタイトルです。
 大震災で全国のみなさまから本当に多くの支援をいただき、本当に感謝申し上げます。また、国内のみならず、フランスからも多大なご支援をいただきました。それは50年前にフランスの牡蠣が病気で全滅しかけたのを救ったのが宮城県の牡蠣の種苗だったからです。宮城県は奥羽山脈、北上山地のブナ林からフルボ酸鉄が供給されたおかげで牡蠣の天然の種苗が採れるところです。フランスへ宮城県の牡蠣をもっていったところ、まったく病気がなく、味は良いし、成長も良いということでフランスに根づくことになりました。その時に牡蠣で助けられたこともあって、フランスの方々が宮城県の牡蠣の生産者を支援してくれたわけです。その中で本当に信じられないことなのですが、フランスから最大の支援をしてくれた企業がルイ・ヴィトンでした。ルイ・ヴィトンという会社は現在ではバッグが中心ですが、一昔前まではトランクの会社で、世界一のトランクメーカーです。150年前の初代ルイはスイス国境に接するフランス・ジュラ地方の小さい製材所の息子でした。14歳の時、パリにあるお店に丁稚奉公に行きましたが、当時のフランスでは、婦人の服を仕立てると白木の箱に納めて送品するという習慣だったらしく、木箱職人というのはフランスではすごく大事な仕事に位置づけられていました。木になじみがある家の子供だったのでたちまち腕を上げて親方になり、今日のあのルイ・ヴィトンに連綿と続いています。木を大量に使っていた会社ということから、森林に興味があり、私たちに関心を示すとともに、森から海までをトータルに見るという視点を「デザイン」として捉えてくれました。そこで、その支援に対して本を書いてお返しをしようと思ったのです。5代目の当主であるパトリック=ルイ・ヴィトン氏が私たちの植樹祭にきてくれた時にその話をしたら「じゃあ、私は挿絵を描きましょう」ということになり、この本にはその絵が挿入されています。ルイ・ヴィトンの当主が挿絵を描くということは、ルイ・ヴィトンの歴史の中では初めてだそうです。フランスと日本は森と海と牡蠣の関係で、またつながりができて、交流が行われようとしています。

環境安全委員会 遠藤 真一

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