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リスクに基づくモニタリング(RBM)の導入上の課題と留意点  第1回〈全2回〉
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一方、RBMにおける治験データの品質管理は、事前にリスクを評価し、そもそも問題を発生しにくくする、また発生してしまった問題に対しては是正措置だけでなく予防措置を施すことで再発を防ぐ、というプロセス管理のアプローチです(図2)。RBMの全体像は、製薬協ニューズレター No.157[6]でもわかりやすく紹介していますので、ご参照ください。

 図2 RBMにおける治験データの品質管理
図2 RBMにおける治験データの品質管理
mark [6]
【 ホットな話題をわかりやすく解説】リスクに基づくモニタリングとは,小宮山,製薬協ニューズレター No.157, 10-16, 2013年9月.

RBMが提唱されるきっかけの1つは、コストに見合うだけの品質を担保できないことでした[7]。それゆえ、RBMのメリットとして施設訪問頻度の低下に伴うコスト削減効果[8]が挙げられることも多いのですが、これは副産物と捉えるべきです。電子的情報収集(Electronic Data Capture、EDC)の実装をはじめとする近年の治験環境の変化は、中央モニタリングの信頼性を高め、品質保証における施設訪問への依存を軽減しました。このような状況において、オンサイトモニタリングの主たる目的は、各施設でプロセスが適切に運用されているかどうかの確認をすることで、品質の高いデータを生み出すプロセスが実装できていればデータ転記の精度確認に執着することは無意味です。規制要件として100%のデータ照合を求めていないことは、FDAガイダンス、EMAリフレクションペーパー、厚生労働省の事務連絡でも、述べられている通りです。

mark [7]
CTTI Expert meeting Summary of an Expert Meeting

mark [8]
Eisenstein et al., Clinical Trials, 2008 ; 5 :75.

全般

ライン

Q. EDCを導入していないのですが、RBMは実装できますか?

Q. エラーはどの程度まで許容されるのでしょうか?

Q. 治験実施計画書や症例報告書の作成方法は変わるのでしょうか?

ライン
A

EDCを導入していなくてもRBMを実装することは可能ですが、そのメリットを享受するためには、データ収集方法を工夫する必要があります。
 リスクに応じた施設訪問を実施するためには、中央モニタリングで施設ごとのリスクを随時評価する必要があります。そのためには逐次性の高いデータが必要条件です。逐次性に欠けるデータで評価した場合、リスクが高くないと判断された施設でもすでに取り返しのつかない問題が発生しているかもしれません。FAXなどの施設訪問を要さず、かつ逐次性の高いデータ収集手段により定期的な施設訪問の頻度を減らし、中央モニタリングで評価したリスクに応じて施設訪問を行うことは、EDCの場合と同様に効果的でしょう。

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