製薬協について 製薬協について

Topics | トピックス

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
201501タイトル
topics
前へ1234次へ
「製薬協メディアフォーラム」を開催
臨床研究の適正な実施に向けて
line03 line03 line03

健康・医療戦略について

上記の高血圧治療薬の臨床研究事案から、以下の3点が問題として指摘されます。
 ・「臨床研究に関する倫理指針」では、「信頼性」の保証の欠如
 ・利益相反の管理ができていなかった
 ・「研究の不正」を考慮していなかった:性善説
 これらの課題に対応するため、2014年5月に健康・医療戦略推進法(以下、推進法)および独立行政法人日本医療研究開発機構(以下、機構)法が成立したことから、推進法第17条の規定に従い、これまでの取り組みも踏まえつつ、改めて「健康・医療戦略」が定められました。ここでは、「世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発等に関する施策」の中で、公正な研究を行う仕組みおよび倫理・法令・指針遵守のための環境整備がうたわれ、「臨床研究に関する倫理指針」の見直しを進めること、倫理審査委員会を認定する制度を導入すること、法制度を含めた臨床研究に係る制度のあり方について結論を得ること、不正防止の取り組み推進のため機構に専門部署を置くことなどが明記されています。

倫理指針の見直しについて

「臨床研究・治験活性化に関する検討会」において、臨床試験へのGCP適用により、モニタリング・監査の実施が検討されましたが、2011年当時は時期尚早とされ見送られました。その後2012年12月には、「疫学研究に関する倫理指針」、「臨床研究に関する倫理指針」の見直しに係る専門委員会合同委員会が発足し、2つの指針を見直し、「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」として統合されています。その後、2013年に、研究成果の信頼性確保として、「利益相反の管理」、および「研究に係る試料及び情報等の保管」が追加され、2014年には、さらに「モニタリング及び監査」が追加されました。

透明性ガイドラインについて

製薬企業と医療機関の利益相反への認識の高まりを受け、製薬協は2011年に製薬協の自主基準として「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」を策定しました。
 これを受け、製薬協会員会社は、透明性ガイドラインを参考に自社の「透明性に関する指針」を策定し、2012年度実施の医療機関への支払い金額について2013年度から公開を開始しています。

臨床研究に関する日本と欧米諸国の規制・法制度の比較

2014年8月に開催された第5回「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」で、慶応義塾大学 法科大学院 教授の磯部哲氏らの研究グループが、「臨床研究に関する欧米諸国と我が国の規制・法制度の比較研究」を発表しました。それによると、日本では治験しか規制する制度がないが、イギリス、フランス、アメリカともに販売承認目的の有無を問わず医薬品の臨床試験を規制する制度があり、被験者保護、利益相反、研究不正、広告規制に関しても、法的規制が存在しています。たとえば、アメリカでは、臨床研究の倫理面の監視目的で、FDAの規制と連携したOHRPと研究不正を防止するための政策の策定・教育・研修などを行うOffice of Research Integrity(ORI、研究公正局)という組織があります。

日本版ORI整備の提言

2014年3月に開催された日本学術会議の「科学研究における健全性の向上に関する検討委員会 臨床試験制度検討分科会」において、「我が国の研究者主導臨床試験に関わる問題点と今後の対応策」の提言の中に、研究不正を監視し、違反者には適切な対応措置が可能な制度として、当時構想中の機構内に日本版ORIを整備することが盛り込まれました。

前へ1234次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ