製薬協について 製薬協について

Top News | トップニュース

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
201409タイトル
top_news
前へ1234次へ
新「健康・医療戦略」策定される
「健康・医療戦略推進法」等の成立と成長産業として期待される製薬産業
line03 line03 line03

 (3)次いで、本戦略中の「施策の推進」のところでは、全体を俯瞰した形で、1)推進体制、2)関係者の役割、相互連携・協力、3)本戦略に基づく施策の推進の3点について述べられています。
 具体的には、1)推進体制の中では、戦略実施に当たっての5つの視点として「PDCAの徹底」などを求めているほか、2015年4月に発足するA-MEDについて、「医療分野の研究開発等の、中核的な役割を担い、基礎から実用化まで切れ目ない研究支援を一体的に実施」するものとしています。産業界としてもA-MEDのこのような役割については大いに期待するところです。また、2)関係者の役割、相互連携・協力については、いわゆるオールジャパンでの取り組みの重要性が強調されています。最後に、3)本戦略に基づく施策の推進では、効果的・効率的実施に努めること、国内外に向けた広報活動の推進、進捗状況のフォローアップと公表(PDCAの実施とそれを踏まえた予算などのあり方の見直しなど)が定められています。

 (4)そしてこの戦略の最後には、達成すべき成果目標(KPI)も定められています。医薬品(「医薬品創出」)について摘記すると、2020年頃までの達成目標として、相談・シーズ評価1,500件、有望シーズへの創薬支援200件、企業への導出(ライセンスアウト)5件、創薬ターゲットの同定10件などが設定されているほか、疾患に対応した研究として、〈がん〉〈精神・神経疾患〉〈新興・再興感染症〉〈難病〉の4つについても、それぞれに薬剤にも関連する目標設定が行われています。このほか、健康寿命の延伸やメタボ人口の削減など、医薬品も含めた健康・医療分野全体の目標といえるものも掲げられています。


最後に

 振り返って考えてみれば、2006年9月に誕生した第一次安倍政権において医薬品産業の重要性が強調され、当時喫緊の課題となっていたドラッグ・ラグの解消のため、総合科学技術会議による意見具申などを経てPMDAの体制整備等が具体化しはじめたのは2007年4月でした。その後、政権交代はあったものの、健康・医療分野重視の政策は承継され、2012年6月6日には医療イノベーション会議において創薬支援ネットワークの構築を含む「医療イノベーション5ヵ年戦略」がはじめて国家レベルの戦略として策定されました。
 2012年末には、再度の政権交代があり、第二次安倍政権が誕生しましたが、上述のような経過もあり、基本的なスタンスは引き継がれ、2013年6月14日には日本再興戦略(成長戦略)が閣議決定されるとともに、重点分野と位置づけられた健康・医療分野については、閣議決定に準じる形で関係大臣申し合わせとして「健康・医療戦略(旧)」が取りまとめられ、製薬産業への期待も明確化されました。
 健康・医療戦略参与会合でも業界として要請してきたように、これらの産業政策に確実に対応していくためにも、研究開発税制を中心とした税制面や新薬創出・適応外薬解消等促進加算の制度化などによる研究開発のための基盤整備が重要であることは論をまたないところですが、今回の新「健康・医療戦略」の策定は、これまで以上に安定した政権基盤のもとで、法律に基づく一連の施策のさらなる強化が行われたことになり、高く評価できるものです。以上の経過を踏まえ、今こそ法律の目的に明記されたように、製薬産業に対し「世界最高水準の医療の提供に資する研究開発などにより、健康長寿社会の形成に資する」ための創薬に邁進していくことが求められていると考えられます。

前へ1234次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ