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「製薬協メディアフォーラム」を開催
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講演Ⅰ 「偽造医薬品―アカデミアからの警鐘」
金沢大学医薬保健研究所薬学系国際保健薬学研究室 教授 木村 和子 氏
金沢大学
医薬保健研究域薬学系
国際保健薬学研究室 教授

木村 和子 氏

 はじめに、偽造医薬品における典型例ということで、無成分(中身は澱粉)や異成分(成分不明)、含量が異なるもの、偽表示(綴りが間違っている、製造月=有効期限、ロット番号に該当がない)といった具体的な事例が紹介されました。なお、会場では、製薬協会員会社の提供による正規品と偽造品の比較展示も行われました。
 続いて、偽造医薬品の背景には、犯罪組織の資金源としての役割があり、麻薬、武器取引に比べ隠匿、密輸が簡単であり、偽造医薬品の製造には巨額な投資も必要なく、ビジネスとして参入がしやすいこと、加えて、通商取引の規制緩和や、医薬品まがいの天然製品や栄養サプリの氾濫、とりわけ、インターネットの普及により市場アクセスが容易になったことが、偽造医薬品問題に拍車を掛けているとの解説がありました。
  健康への悪影響については、文献にて調査可能な範囲でもかなりの被害者数と高い死亡割合となっており、氷山の一角である点が強調されました。また、医薬品を個人輸入する消費者特性は、実際に副作用が発現してはじめて安全性への疑問を感じて購入を控えることから、強力な教育啓発の必要性が指摘され、欧州や米国における対策の進展状況が紹介されました。
  最後に、偽造医薬品に遭遇しないための注意点として、①正規販売サイト以外のインターネットサイトで購入しないこと、②偽造医薬品や不良医薬品の出やすい医薬品(ED治療薬、やせ薬)には注意すること、③海外で医薬品が必要になった場合は、管理の行き届いた医療提供施設から医薬品を入手することの3点について訴えられました。

講演Ⅱ 「偽造医薬品に対する厚生労働省の取り組み」
厚生労働省医薬職員局監視指導・麻薬対策課監視指導 室長 稲川 武宣 氏
厚生労働省 医薬食品局
監視指導・麻薬対策課
監視指導室長

稲川 武宣 氏

 厚生労働省としては、インターネットの普及等入手手段の多様化によって、偽造医薬品をめぐる環境が一変しており、危機感をもって臨んでいるが、特に、2014年6月12日からスタートする一般用医薬品のインターネット販売制度に関し、「この制度の成否は、いかに悪質な業者、製品を排除できるかどうかにかかっているといっても過言ではない」との問題認識が示されました。
 行政の取り組みとして、薬事法および薬剤師法の一部改正によるインターネット販売に対する新たな法的枠組みの構築、厚生労働省のウェブサイトへの「個人輸入において注意すべき医薬品等」の掲載、個人輸入に関する消費者の実態調査、さらには、「あやしいヤクブツ連絡ネット」事業の実施、偽販売サイト・偽造医薬品に対するインターネットパトロール事業の実施、無許可サイトの公表といった具体策が示されました。
 最後に、①インターネット監視を、より系統的かつ網羅的に実施するための行政の体制整備、②海外規制当局、ドメインの登録管理をつかさどる海外レジストラとの連携強化、③個人輸入の監視強化、特に注意する医薬品、いわゆる「一錠リスト」の追加を今後の課題として掲げ、「産学民官」一体となった取り組みの必要性を訴えるとともに、近々、関係者が一堂に会する会議体を立ち上げ、国民運動的な取り組みにしていきたいとの構想が明らかにされました。

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