GCP第32条第1項及び第2項の解説(平成18年9月21日「医薬品の臨床試験の実施の基準の運用について」)では、「治験審査委員会は、全ての被験者の人権、安全及び福祉を保護しなければならない。社会的に弱い立場にある者を被験者とする可能性のある治験には特に注意を払わなければならない」とあります。
従って、治験薬の特性又は対象患者として、社会的弱者をエントリーする可能性のある治験又は実施医療機関においては、治験実施計画書にこのような被験者に対する倫理(人権)、安全性及び福祉に十分配慮した規定があることを確認しておく必要があると考えられます。
一方で、生活保護受給者(以下、「当該被験者」)については、負担軽減費を受け取ることによって、生活保護の適応除外又は保護費減額の事由になり得ます。また、保険外併用療養費制度は原則として適用されません(生活保護法第52条第2項)。そのため、当該被験者が治験に参加するにあたっては、生活保護制度への影響、費用の負担方法について、福祉事務所、治験実施医療機関及び被験者間で調整が必要になりますので、治験審査委員会は、当該被験者が治験に参加する前に上記のような調整が行われることを確認していれば、個々の治験又は被験者毎に、当該被験者の治験への参加の可否を審査する必要はないものと思われます。
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