GCP第41条第1項運用通知1では「実施医療機関の長は、実施医療機関において保存すべき記録の保存に際しては、それぞれの記録ごとに記録保存責任者を定めておくこと。」と規定されています。また、「治験に係る文書又は記録について」(薬食審査発第1002002号、平成19年10月2日)では、ご質問のような役割ごとの文書保存については求められておらず、実施医療機関として整理合理化して保存する文書・記録が一覧として示されています。したがいまして、実施医療機関の長の指示に従い、記録保存責任者が文書・記録を整理合理化して保存しておくことでも問題ないと考えます。
「治験に係る文書又は記録について」の一覧に示されている文書・記録は、上記の通知でも説明されていますように一例であり、治験実施の過程を確認できる文書・記録は保存しておく必要があります。ご質問の文書の一つに「治験責任医師の治験契約書内容確認のための写し」が挙げられておりますが、同文書がGCP第13条運用通知1で規定されています「治験責任医師は契約内容を確認するが、必ずしも署名等は必要としない。」に該当する文書(つまり、写しに治験責任医師が署名等しない)ということでしたら、保存しておく必要はないと考えます。
なお、文書・記録を保存する意味は、「治験が倫理的・科学的に適切に行われたことを第三者に対して説明するための証跡として用いることができる。」ことにあります。諸手続き等で発生した文書・記録を適時ファイリングしていけば、第三者に対してもそのままの形で説明できるものと考えます。治験終了後に、「写し文書を改めて保存する」というようなことがないように、効率的な保存方法を検討されることお勧めします。
【見解改訂理由】
「医薬品の臨床試験の実施の基準の運用について」の改訂(平成23年10月24日)に伴い、治験責任医師による治験契約書またはその写しへの署名等に関する説明を変更しました。
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