病院が統廃合され、新病院が設置された場合、次のような対応が考えられます。
1.実施医療機関として
各々の病院で作成されていた「治験に係る業務に関する手順書」のすり合せ作業があります。その結果、以下のような治験に関わる各業務並びにその責任者、担当者が明確となり、それに伴い治験の契約内容の変更が生じる可能性もあります。
- IRB:委員長ならびに委員の選任と事務局の設置
- 審査:会議の成立要件、通常の審査・迅速審査の定義と対応等の運営に関する事項
- 契約:契約担当者と契約者
- 治験スタッフ:治験責任医師・分担医師の資格要件並びに治験協力者の条件、業務内容
- 治験薬管理:治験薬管理者の選任、保管場所の確保
- 記録の保存:記録保存責任者の選任、保存場所の確保と保存方法
- その他(有害事象発生時の院内手続き、被験者負担軽減費・特定療養費の支払い手続き、等)
治験の継続実施に当たっては、当該治験が新病院において実施体制(設備、治験スタッフ等)の面から可能かどう
かを審議する必要があるかと考えます。治験責任医師に変更がなければ、新病院が当該治験を実施する上での要
件を満たしているかどうかだけかと思います。
それで承認された後、A病院の設備体制、手順書で治験を継続する時は、A病院で実施中の治験については、新たな審議等の手続は不要と考えますが、B病院で実施中の治験については、A病院(新病院)での実施可能性等に関して審議する必要があると考えます。
被験者対応に関しては、医療機関が変更になることを説明して、治験の継続の意思を確認する必要があると考えます(同意説明文書を作成する必要はないと考えますが、B病院で治験に参加されていた被験者に対しては、A病院(新病院)で実施されることもあり診療録等に継続の意思の確認を記録しておく必要があるかと思います)。
また、現に治験に参加して頂いている被験者の治験薬投与を事務的な理由により中断する事は倫理的でないので、統合時までに全ての手続きを終了する事が望まれます。
2.治験依頼者として
新たな実施医療機関での業務担当者、手順書の変更、また、新病院が当該治験を継続する上で設備等の要件が満たされているかを調査し、選定作業を行います。(例えば、A病院で既に実施中であり、統合後、A病院そのままの設備体制、手順書を使用する場合は新たな選定は不要と考えます)。また、実施中の治験に係わる必須文書が新病院に移管されたことを確認するため、直接閲覧をさせて頂くことも考えられます。
治験責任医師等が変更となる場合には、適格性の調査、治験責任医師から計画書及び説明文書の合意(説明文書の場合は本来作成する事になりますが、現にあるものの合意になると考えます)取得が必要と考えます。その後、問題がないことが確認して、当局へ変更届けを提出し、で治験実施医療機関との契約手続きが進められます。
|